技能試験で使ってはいけない工具
三輪さん、三輪さん。
最新のペンパクト(充電式ペンインパクトドライバ)。先輩から借りてきたんだけど、これを使えば、技能試験なんて楽勝だよ!
最新のペンパクト(充電式ペンインパクトドライバ)。先輩から借りてきたんだけど、これを使えば、技能試験なんて楽勝だよ!


あー、残念〜。
技能試験では、電動工具は使えません。
技能試験では、電動工具は使えません。

え!?そうなの!?どんな工具もOKって聞いたけど…。

受験案内では「技能試験では、電動工具以外の全ての工具を使用することができます。」とされているんですね。
ですので、電動工具である充電式ペンインパクトドライバはつかえませんね。
ですので、電動工具である充電式ペンインパクトドライバはつかえませんね。

そしたら、技能試験用に改造したビッグ野田スペシャルを使ってサクサク作業を進めるぞ!

いやいや、それもいけません。
「改造した工具および自作した工具は使用できません。」とはっきり書かれています。
「改造した工具および自作した工具は使用できません。」とはっきり書かれています。

ほかにも、使ってはいけない工具ってあるんですか?

試験センターが注意を喚起しているのは、カッターナイフです。


怪我をする人がいるので、「使用禁止」とははっきり書いていませんが、「使用は自粛してください。」と書いてあります。安全のため、これも本番中も練習中も使わない方が良いでしょう。

ヤバ!使おうとしてた…

ほかにも「回路計テスター等の計測機器は使用できません。」となっています。


まあ、実際に使うことはないと思いますが、一応電池を入れて使うものや充電して使うものはすべて禁止と考えてよいかと思います。
あと、机のスペースは限られていますし、近くに受験者がいます。あまりたくさんの工具を持参してお店を広げられても、作業の邪魔になりますし、周りの受験者に迷惑になるかもしれません。
あと、机のスペースは限られていますし、近くに受験者がいます。あまりたくさんの工具を持参してお店を広げられても、作業の邪魔になりますし、周りの受験者に迷惑になるかもしれません。

技能試験で持参すべき工具
逆に絶対に持っていかなければならない工具って何ですか?

それは、試験センターが指定した7つの工具です。
せっかくの機会ですので、それぞれ用途も含めて解説しましょう。
せっかくの機会ですので、それぞれ用途も含めて解説しましょう。

お願いします!


まずは、ペンチですね。


電気工事においては必須の工具です。主に電線の切断に使います。


少し本番っぽくなって緊張してきた…

まだまだ工具の紹介ですよ。
次に紹介するのがプラスドライバーですね。
次に紹介するのがプラスドライバーですね。


プラスねじを閉めたり緩めたりするのに使います。技能試験では、そのような材料もありますので、どの課題でも必ず1回以上使いますね。


あ!ランプレセプタクルの作業に使われるんですね!

よく勉強されていますね。
ランプレセプタクル以外にも、露出コンセントや端子台の作業に使われます。
ランプレセプタクル以外にも、露出コンセントや端子台の作業に使われます。

そして次はマイナスドライバーです。


マイナスドライバーの用途はプラスドライバーの用途と全く異なります。そもそもマイナスねじなど、現在の器具ではないですからね。

どういうところで使うんですか?

一番使うのが、下の写真のように連用埋込配線器具を連用枠に取り付けるときです。


ほかにも、連用枠から連用埋込配線器具を取り外すときや配線器具や引掛シーリングローゼットから電線を取り外すときなどに使われます。

てっきりドライバーっていうからねじの取り付け、取り外しに使うと思ってたら、意外だな。

次がナイフです。


いわゆる「電工ナイフ」というものですね。主に、ケーブル外装のはぎ取り、絶縁電線の被覆むきに使われます。



最近は、あとで紹介するVVF用ケーブルストリッパーを使うことが多いのですが、そういった工具が使えない電線もありますので、やはり必須の工具となっています。

さて次はスケールです。


技能試験では、長さなども指定されますから、この工具の存在は非常に重要です。もちろんある程度の誤差は許容されますが、できるだけ正確に長さを出すことがもとめられています。


文具用の物差しとかでも大丈夫ですか?

特に問題ありません。ただ、450mmくらい測る時もあるので、500mm以上あると何度も測らずに済みます。文具用ですと300mmくらいなので、少し短く感じられるかもしれませんね。
ですので、この写真にあるような2mのスケールだと必要十分な測定のための長さが得られます。
ですので、この写真にあるような2mのスケールだと必要十分な測定のための長さが得られます。

それに2mあれば、天井までの長さも測れて便利だぞ!

なぜ?

いや!それは試験中に絶対しないでくださいね。あくまで、スケールを使うのは材料を測る時だけです。
次行きましょう、次。
ウォータポンププライヤです。
次行きましょう、次。
ウォータポンププライヤです。


うぉ…ウオータ…?

ウォータポンププライヤ。

名前のとおり、ウォータポンプつまり水道関係のプライヤということです。
技能試験では、ねじなし電線管、PF管の作業に使われます。
技能試験では、ねじなし電線管、PF管の作業に使われます。


ほかの工具に比べるとそこまで出番が多くはないかもしれませんね。

最後に紹介するのが、リングスリーブ用圧着工具です。


これは学科試験のところでも、すでに紹介していますよね。

これぞ、まさにビッグな電気工事士になる自分にふさわしい工具!

(基準はなんなんだろ)

そうですね、電気工事専用の工具ですから、そのように考えてもいいでしょう。以前も説明しましたように、ジョイントボックスの中で、リングスリーブで電線同士を接続する工具です。


よーし!これで練習するぞ!

まだ説明の途中〜…。

まあまあ、あわてないで。次は、必須ではないけれど、持参すると便利な工具を紹介しますね。

あると便利な工具
先ほど紹介した七つの工具って結構な量があります。ですので、もしさらに追加の工具を持参するとなるとまあ、あと一つか二つくらいでしょうか。

どんな工具が良いですか?

まず、最初にお勧めしたいのがVVF用ケーブルストリッパーです。


これ1台でVVF2.0-2C、VVF2.0-3C、VVF1.6-2C、VVF1.6-3Cの外装(シース)はぎ取り、それらケーブルやIV2.0、IV1.6の絶縁被覆むきができます。



実を言うとこれらの作業をナイフで行うと、ものすごく時間がかかるんです。しかも、相当量があるので、VVF用ケーブルストリッパーを使うだけで相当時間が節約できます。

超便利!
これは欲しい!
これは欲しい!

私もナイフを使うのが不安だったので、こういった工具があると助かります。

次に紹介するのは、ちょっと便利というもので、いらないという人もいるでしょうが一応の紹介です。
例えば、配線器具に間違って電線を結線したとき、マイナスドライバーで取り外すのですが、なかなか外れなかったり、あるいは配線器具を壊したり、はたまた自分の手にマイナスドライバーを勢い余って刺したりすることもあるんです。
例えば、配線器具に間違って電線を結線したとき、マイナスドライバーで取り外すのですが、なかなか外れなかったり、あるいは配線器具を壊したり、はたまた自分の手にマイナスドライバーを勢い余って刺したりすることもあるんです。

ひゃあ!

自分はビッグになる途中ですが、蚤の心臓なんで、そんな怖いことは言わないでくださいよ。

すみませんね、おどかしてしまって。
まあそういったことが無いように配線器具のメーカから「プレートはずしキー」というものが出ています。
まあそういったことが無いように配線器具のメーカから「プレートはずしキー」というものが出ています。


技能試験の練習が終わった後に作品を分解するのにもあると便利ですので、こういったものを準備しておくと良いでしょう。

これで手を…さ…刺さなくて済むっ。

あ〜!怖いから言わないで!

(二人とも、痛いのと刺すのは苦手みたいですね…。これから安全教育どうしましょうか。痛そうな事例もあるんですが…)

材料はどうやってそろえる?
工具についてはだいぶわかってきたんですが、材料はどうやって準備したらいいですか?

それは皆さんの練習量によって異なりますね。
候補問題が事前に発表されていますが、とりあえず1問ずつ1回やりますか?それともしっかりと3回やりますか?
候補問題が事前に発表されていますが、とりあえず1問ずつ1回やりますか?それともしっかりと3回やりますか?

もちろんビッグになるために3回しっかり練習したいです!

ビッグはどうでもいいですけど私も3回は練習したいです。

そうすると、VVF1.6-2Cだけで、だいたい52mくらいいります。

52m?なんかすごく長そうだけど。

これって、VVF1.6-2Cだけですよね。

もちろん。VVF1.6-3Cは17mちょい、VVF2.0-2Cは10mちょい。ほかにもVVF2.0-3C(赤黒緑)、EM-EEF2.0-2C、VVR1.6-2C、VVR2.0-2C、IV黒、白、赤、緑。さらに材料には…

ストップ、ストップ!流川さん、ちょっともう無理です。自分でこれらを全部準備するなんて…。

いや悪かったですね、別にこれらを皆さんで調べて準備するなんてしなくても大丈夫です。

ほんとっすか!

何かもう少し簡単な方法があるんですか?

実をいうと、これらをすべてそろえた「受験練習安心セット」というものがあります。3回分だと次のようなものですね。


うおー!全部そろってる!圧巻!

これなら、自分で調べてそろえなくても大丈夫ですね。

さらにこの「受験練習安心セット」は、アウトレットボックス、つまり写真中央付近のボックスですね、ここにすべて事前に課題に合わせた穴があけてあり、そのまま練習ができます。


また先ほど「あると便利な工具」で紹介した、プレート外しキーも付属しています。
この「受験練習安心セット」には、1回分のものや、追加のケーブルも別売していますので、自分の練習量に合わせて選ぶといいと思います。
この「受験練習安心セット」には、1回分のものや、追加のケーブルも別売していますので、自分の練習量に合わせて選ぶといいと思います。

私はまだ先ほど紹介していただいた工具も持っていないんですけど…。

それではこの際、工具もセットでそろえてみてはどうでしょう。
電気工事士のプロが愛用する工具メーカー、ミノル工業の「電気工事士 技能試験工具セット」、これなら先ほど紹介した7つの必須工具+VVF用ケーブルストリッパーがセットでさらに試験会場に持ち運びしやすいようにファスナー付き収納バッグがついています。
電気工事士のプロが愛用する工具メーカー、ミノル工業の「電気工事士 技能試験工具セット」、これなら先ほど紹介した7つの必須工具+VVF用ケーブルストリッパーがセットでさらに試験会場に持ち運びしやすいようにファスナー付き収納バッグがついています。


やはりビッグな自分には、こういったプロ仕様の工具が必要!試験が終わった後も仕事で使えるもの!

「受験練習安心セット」「電気工事士 技能試験工具セット」はどこで入手できますか?

下記の「動画で学ぼう!電気工事士試験ショップ」でインターネット通販しています。

「受験練習安心セット」「電気工事士 技能試験工具セット」の中から、自分に合ったものをチョイスしてみてください!

よーし!これでがぜんやる気になってきたぞ!

私も必要な材料をそろえます!

購入する時には、会社に言ってくださいね。会社で買いますので。
これら、工具と材料がそろったらいよいよ技能試験の中身について解説します。
これら、工具と材料がそろったらいよいよ技能試験の中身について解説します。
