4月。とある電気工事会社に未経験の三輪さんと野田さんが入社してきました。
よっしゃー!入社した!!
今日から電気工事士だ!やるぞやるぞやるぞ〜!!
今日から電気工事士だ!やるぞやるぞやるぞ〜!!

わ〜すっごいやる気の人がいる〜。
同期の野田くんだよね?よろしくね!
同期の野田くんだよね?よろしくね!

あっ!えーっとさっき自己紹介してた三輪さん?
うん、これからよろしく!
うん、これからよろしく!

私、電気工事のことまったく知らないでこの会社入っちゃったんだ。
これから何をしたらいいのかさっぱりだよ〜…。
これから何をしたらいいのかさっぱりだよ〜…。

俺も実はよく知らなくて…。でもまあやる気はあるし!登れと言われたら電柱の10本や20本登ってやる!

電柱を登る人=電気工事士ではない
ははは。よく勘違いされますが、電気工事士で電柱に登って作業する人はそれほど多くないんですよ。

うわどなた!?

どちら様!?

おっと、驚かせてしまいましたね。私は野田さんと三輪さんの教育係をつとめる流川です。
よろしくお願いしますね。
よろしくお願いしますね。

よろしくお願いします!

よろしくお願いします!名前かっこいいですね!

電気工事士ってなんだろう?
ありがとうございます。さて、おふたりは「電気工事士」がそもそもどういう人か、わかりますか?

え?そもそもって言われると…。

ははは、確かに。ちょっと難しかったですね。
電気工事士というのはですね、電気という目に見えない危険なものを工事できる人だと国が認めた人なんです。
電気工事士というのはですね、電気という目に見えない危険なものを工事できる人だと国が認めた人なんです。

国が認めたってどういうことですか?

国が「この人は電気工事をしてもよいですよ」と免許を発行することですね。
そのためその免許の取得、つまり「電気工事士」の専門資格が必要なんです。
そのためその免許の取得、つまり「電気工事士」の専門資格が必要なんです。

あれ…つまり、「電気工事士」って専門の資格が要る…?

はい。

つまり…俺はまだ「電気工事士」ではない…!?

そりゃそう。

電気工事士がない時代は危なかった
実を言うと戦後直後、皆さんのおじいさんやひいおじいさんの時代ですね、電気工事士の資格がなかった時代もあるんです。

どうなったんですか?


電気の事故が増えたんです。
どんな事故かわかりますか?
どんな事故かわかりますか?

感電とか…?

火災とかですかね?

そのとおり、原因はいろいろありますが、当時の材料があまり良くなかったことと、だれでも電気工事ができてしまったということが主な原因です。

で、特に大きな電気工事が原因の火災に1955年に発生した「新潟大火」があります。YouTubeでもそのときの様子を見ることができます。

新潟県庁舎第三分館の電気工事で、漏電(電気が漏れること)火災が発生して、台風によって燃え広がり最終的に住宅や倉庫など1235棟が焼失したのです。

安心・安全のための電気工事士
それで、電気工事士の資格ができたんですね。

そうなんです、電気工事士を定めた法律にははっきり「電気工事の欠陥による災害の発生の防止に寄与することを目的とする」と書かれているんですね。
電気を使う皆さんが安心して電気を使うようにする、そのためには電気のプロフェッショナルと国が認めた人でなければならないということです。
電気を使う皆さんが安心して電気を使うようにする、そのためには電気のプロフェッショナルと国が認めた人でなければならないということです。

…ということは、電気工事士ってみんなの安心・安全を守るプロフェッショナルってことですか?

お、私の言いたいことを上手にまとめてくれましたね。そのとおり、今多くの人が電気の事故を心配しないで安心して電気を使えるのは、電気工事士の皆さんが、電気を使っている人が事故に遭わないよう品質の高い工事をしているからなんですね。

電気工事士を目指す、私たちもそうならないといけないんですね。

これからも重要な電気工事士
うーん…、でも電気工事士って安心・安全のためだけの仕事なんすか…?ちょっと地味目な… 。

確かに、電気工事は町のインフラを支える「縁の下の力持ち」的な仕事です。でもそれだけじゃないんですよ。

ほかにもあるんですか?


みなさんはSDGs(エスディージーズ)って言葉を、聞いたことがありますか?

うーん…、聞いたことがあるような、ないような…

「持続可能な開発目標」のことですよね。学校で学びました。


この中にある、「クリーンで持続可能なエネルギー」に、電気も使い方次第でなると考えられています。
そのプロフェッショナルが電気工事士です。
そのプロフェッショナルが電気工事士です。

なんと!SD…なんちゃらのプロになれるんですか!

SDGsね。電気工事士は電気のプロフェッショナルだから。

ははは、ちょっと大きな話になりましたね。
具体的に言うと、例えばクリーンエネルギーとして太陽光発電が進められています。この工事も電気工事士でないとできません。
具体的に言うと、例えばクリーンエネルギーとして太陽光発電が進められています。この工事も電気工事士でないとできません。


見たことある!これにも電気工事士が必要なんだ!さすがSBチーズ!

SDGsね。覚える気ないよね。

また最近では、地球温暖化の原因となる排気ガスを出さない、電気自動車の開発も進められています。電気自動車がたくさん走るには充電器の工事が必要になります。これも電気工事士の仕事です。


ねえ知ってた!?電気自動車ってEVって言うんだよ!(どや!)

SDGsって言えるようになってから出直そ?

災害時に真っ先に求められるのも電気の復旧です。電気のない生活は今の社会を生きる私たちには想像できないでしょう。


そうか!電気を使う人がいる限り、電気工事士って絶対に必要になるんだ!

でも、どうやったら、そういった電気工事士になれるんですか?

そのことについては次の項目で考えましょう。
