STORY 4-2

学科試験の勉強法 2 
勉強のためのスケジュール

苦手分野を克服するためどのような勉強をしたらよいかを聞いた野田くんと三輪さん。それ以上にスケジュールを立てて勉強することが大切と知ったけど、どうスケジュールを立てるの?どうやったらスケジュール通りに勉強できるの?

勉強時間はどれくらい必要?

自分は自慢じゃないけど、教科書開くと5秒で寝ちゃうタイプなんすよね。特に難しい数式があるともう無理って感じ。
野田さん
私は、やっぱり仕事しながら勉強というとなかなかきつい感じがします。休みの日もクタクタで寝てることも多いですし。時間があっても、インターネットの動画とか見てさぼっちゃうかも。
三輪さん
たしかに皆さん忙しい毎日で勉強時間を確保するってなかなか大変ですよね。いろいろと趣味や楽しいことなど誘惑もありますし。
でも電気系の資格を取ってきた先輩方は、そういった状況をさまざまな工夫で克服してきたんですよ。
今回はその知恵を、少し皆さんにお伝えしましょう。
流川さん
よろしくお願いします!
三輪さん
野田さん
まず必要なのは、勉強に必要な時間と自分が勉強に充てられそうな時間がどれほどあるか知ることです。
第二種学科試験ですと、全く知識ゼロの人で、だいたい15時間~30時間の学習時間で合格に必要な知識が身に付けられるといいます。
流川さん
一日30分勉強しても1カ月以上はかかる…けっこうハードだな。
野田さん
私が英検3級を取った時も1日2時間、10日間みっちり勉強しました。
三輪さん
お二人とも、どれくらいの学習量かは、だいたいイメージできたみたいですね。そう、学科試験は1日徹夜したくらいで合格できるほど甘い試験ではないんですね。
流川さん

すき間時間を活用しよう!

それでは、学科試験の日付から逆算して、どれくらい自分の持つ時間から学習する時間が捻出できるか考えてみましょう。
流川さん
自分は1日5分勉強できるとして…全然時間が足りない!
野田さん
5分て。
三輪さん
できれば30分は勉強してほしいですね。もう少し頑張れるようであれば1時間くらい勉強すると集中できると思いますよ。
流川さん
わたしも勉強時間を作りたいんですけど、学⽣じゃないし、平⽇は忙しいし、休日は家のこととか動画やテレビ見てしまったりとか、なかなか時間が取れなかったりします。
三輪さん
そういったお二人には、すきま時間を使って勉強するのはどうでしょう。
流川さん
すきま時間ですか?
三輪さん
野田さん
たとえば、お二人とも電車でここまで来ていますよね。電車に乗っている時間って往復で1日どれくらいですか?
流川さん
うーん、30分くらいですか。
野田さん
40分くらいです。
三輪さん
その時間も使えるかもしれません。あと現場への移動時間とか。また、昼食時間ももちろん個人の自由ですが、お二人で一緒に勉強したところを確認し合うなどできるかもしれませんね。
流川さん
そうか!家に帰ってクタクタになって、寝ちゃう前にそういった時間を活用できるのか。
野田さん
忙しい平日のすきま時間の活用は有効そうですね。
三輪さん
そして休日は、どうしても用事や、やりたいこともたくさんあると思います。そこで「ここまでやったら、好きなことをやる」とメリハリをつけてみると良いでしょうね。後回しにしてしまうと、結局疲れて寝てしまうこともあると思いますので。
流川さん
うーん、よくある…。
野田さん
さて、学科試験の合格に必要な時間と捻出できそうな学習時間、比較するとどうですか?
流川さん
結構余裕があります。これなら、無理なくできそうです。
三輪さん
でも、数式を見ると途端にやる気がなくなるというか眠くなるというか…。
野田さん
そういった場合に備えて、勉強する順番も工夫してみましょう。野田さんは、計算が苦手のようですけれど、工具や材料は結構知っているみたいですね。
流川さん
あ、そのあたりは結構ホームセンターなどで見たり、自宅にもあるので、いろいろなものを作りますよ。この前は、スマホで鳴らすスピーカーを自作しました。
野田さん
え、意外!けっこう器⽤なんだ〜!
三輪さん
はっはっは、よせやい…照れるじゃないか。
ミワっちのも作っちゃう!?ちゃう!?
野田さん
これさえなければ〜…。
三輪さん
そうすると、最初に工具や材料など視覚で覚えられる問題から学習を始めましょう。そうすれば、それほど勉強が苦痛にならず、勉強の習慣が身についていきます。勉強に慣れてきた、最後に計算問題を行うのですね。
流川さん
なるほど、それなら続けられそうだ。
野田さん
三輪さんは計算をそれほど苦にしませんね。
流川さん
理数系ってほどではないですが、数学の成績はそこそこよかったと思います。
三輪さん
さすが、理系女子!自分にできない事を平然とやってのけるッ。
そこにシビれる!あこがれるゥ!
野田さん
(このサイトってそういうネタも挟むんだ…)
三輪さん
そうすると、計算問題の方からスタートして、用語などが出てくる問題を後にすると良いと思います。
このように、それぞれ自分の得意なところから初めて、勉強する習慣をしっかり身に着けてから、苦手なところも克服していくという方法が良いでしょう。
流川さん

記録をつけて確実に勉強しよう!

でもスケジュールを立てても、本当に守れるのかな?
野田さん
連続でさぼったら、そこから挽回する気も起きなくなるかも…。
三輪さん
せっかく立てたスケジュールも実行しなかったら意味がありませんよね。そうならないためのいくつか方法を教えますね。
流川さん
ぜひ!
三輪さん
野田さん
一つは記録をつけることです。これはカレンダーでもよいし、手帳でもよいです。あるいはテキストに付箋を貼ってそこに書いてもいいですし、スマホなどに書いてもよいです。
こうすることによって、自分がスケジュール通りに勉強しているかわかりますし、勉強する習慣づけにもつながります。
流川さん
なるほど、今まで気が向いたときに漫然と本を読むだけだったから、そこをきちんとするわけですね。
野田さん
それと三輪さんが先ほど言っていたように、連続してさぼるとやる気をなくすことは本当にあります。そのような場合はいったん学習を中止してください。そして、再度記録からスケジュールの見直しをして無理がないように調整します。
だいたい、試験では60%取れればいいので、無理に詰め込むより、とにかく全部やってみることの方が重要です。
流川さん
自分がもっとも勉強しやすい形にスケジュールも変えていいってことですね。
三輪さん
そのとおりです。
では次回は、いよいよ具体的な学習内容のポイントやヒントを皆さんにお伝えしましょう。
流川さん
ポイント
  • すきま時間などを有効活用しながら勉強時間を捻出しよう。
  • 特異な分野から初めて勉強を習慣化しよう。
  • 勉強を記録して、うまくいっていない場合スケジュールの変更をして、勉強の継続をできるようにしよう。