STORY 5

女性も電気工事士として働けるの?

女性の電気工事士はまだまだ少ないものの活躍する人が増えています。どういった活躍ができるか見ていきましょう。

●業界として少ない現場で活躍する女性

でも、女性の電気工事士ってなかなか見ないよね。
野田さん
同性の人が現場にいないとちょっと不安ですね。早く女性の後輩ができないかな・・・。
三輪さん
そうですね。事務の業務や製図の業務に係る方で女性はかなりいらっしゃいますが、現場で電気工事士として活躍される女性はまだまだ少ないのが現実です。
流川さん
自分も三輪っちみたいな人がもっと現場で活躍してほしいなーって思ってますよ!
野田さん
どうして今まで女性の電気工事士が少なかったんでしょうか?
三輪さん
一つは電気系がある工学科の学校などに進学する女性が少ないということはありますね。理数などを含む工学系の教科はどうしても女性に人気が無いというのはあるでしょう。
流川さん
確かに自分も工業系の学校を卒業したけど、女子は少なかったですね。
野田さん
また、実際の仕事のイメージもありますね。先に述べましたが、どうしても「危険・汚い・きつい」の3Kという職場環境というイメージがあって、女性を含めた若い方たちに敬遠されがちですね。
流川さん
他の職業と比べるとどうしてもそういったイメージが強くなりますね。
三輪さん
またこれはわれわれの側の反省ですが、必ずしも職場環境が女性のことを考慮されていなかったことはあります。例えば、現場でのトイレなども男性のものしかなかったり、仮にあったとしても女性が使いにくいものであったりしました。また出産や育児などのライフステージへの理解も十分ではなかったと思います。
流川さん
それで女性の電気工事士の方が少なかったんですね。
野田さん

●現場以外での女性の活躍

現場では女性の電気工事士が少ないというのはわかりました。
じゃあ、現場以外の電気工事に関連する仕事ではどうなんですか?
三輪さん
ああそれなら、経理などを含めた一般事務で活躍される女性は多いですね。現場に行かなくてもバックで現場を支える役割です。
流川さん
うちの会社でも経費精算とか、いろんなところでお世話になってます!
野田さん
また、CADなどを使った施工図の作成などを行う方もいらっしゃいますね。現場の方とよく打ち合わせて、建築から来た図面をベースに電気設備の配線図の作成をします。
流川さん
こういう仕事は建物や電気設備に関する図面の知識や、CAD操作の技術が必要になりますね。
三輪さん
さらに最近は働き方改革に取り組む会社も増えていて、現場で今までしていた仕事を本社事務所などで手伝う事例もあります。そういった会社では現場で作る書類や写真の整理などを手伝う方もいらっしゃいますね。こういった現場を後方から支えることによって現場の負担が大きく減ることにもなっています。
流川さん
現場に出ていなくても、現場の仕事を支えてくださっているんですね。
野田さん

●現場での女性の活躍とさまざまな支援

私みたいに現場で働いている女性の電気工事士の方は増えているんですか?
三輪さん
徐々にですが増えてきています。また今まで活躍されてきた女性の電気工事士さんが新たに入ってくる女性電気工事士の方々のためにいろいろな提言をされています。電気工事業界全体ではそういった意見をどんどん聞いていこう、という流れになっていると思いますよ。また電気工事士も含めた建設現場で活躍する女性たちで構成された団体なども設立されていますね。
流川さん
そういった意見が反映されると女性が現場でも活躍しやすくなりますね。
野田さん
さらに現場で働く女性、現場以外で働く女性に限らず、女性の働きやすい職場をつくろうとする電気工事会社もあります。産休が取りやすかったり、産休復帰後にキャリアギャップを少なくするさまざまな配慮がされたり、育児や介護が必要な労働者に男女問わずシフトなどができるよう工夫している会社もあります。
流川さん
そういった配慮があると結婚後も安心して働けますね。
三輪さん
育休とか気負わずとれるの、男性にとってもすごくいいなあ!
野田さん
もちろんそこまでできる工事会社は、まだまだ多いわけではありませんが、人手不足の現在、男性女性問わず良い人材に長く働いてもらうためにもより働きやすい環境を整えてきていると思います。女性が働きやすい職場を作っていくのは必須だと考える経営者も多いですね。
流川さん
私も働きやすい職場になるためいろいろ提案しても良いってことですよね?
三輪さん
もちろん、我々も気が付かないことがあるでしょうから、提案は前向きに検討させていただきますよ!
流川さん